CC-Link IEは、2007年に、CC-Link協会によって開発された業界で初めて1GbpsのEthernetをベースとした統合ネットワークです。

「CC-Link」にイーサネットの技術を取り込んだ産業用オープンネットワークです。

ギガビットEthernetを使用した高速・大容量の通信規格で、下記2種類の仕様が公開されています。

  • CC-Link IE Control・・・コントローラ間通信向け
  • CC-Link IE Field・・・コントローラと機器間通信向け

2018年11月にはCC-Link IEの次世代を担うネットワークとして「CC-Link IE TSN」の仕様が公開され、スマート工場の構築の更なる加速が期待されています。

CC-Link IE TSNの特徴

「CC-Link IE TSN」とは、標準Ethernet規格を拡張した「TSN(Time Sensitive Network)」を世界に先駆けて採用したオープンな産業用ネットワークです。

これにより、サイクリック通信でリアルタイム性を保証した制御を実施しながら、ITシステムとの情報通信が混在可能なネットワークです。

CC-Link IE TSNの仕様

項目 仕様
通信速度 1Gbps/100Mbps
1局あたりの最大サイクリックサイズ 各局、入出力合計で最大4G(4,294,967,296)オクテット
トランジェント伝送 各局サーバ機能、クライアント機能あり 伝送容量はSLMPと同じ。
通信方式 時分割方式
同期機能 IEEE802.1AS、およびIEEE1588v2準拠
1ネットワークの接続ノード数 64,770台(マスタ局とスレーブ局の合計)
最大ノード間距離
  • ツイストペアケーブル(IEEE802.3準拠)の場合:100m
  • 光ファイバ(IEEE802.3準拠マルチモードファイバ)の場合:550m
  • 光ファイバ(SI-POF)の場合:20m
  • 光ファイバ(SI-HPCF)の場合:100m
最大分岐数 上限なし
トポロジー ライン、スター、ライン・スター混在、リング、リング・スター混在、メッシュ

出典:CC-Link IE TSN―仕様

TSN技術およびプロトコル階層

CC-Link IE TSNは、OSI参照モデルの第2層に位置するTSN(Time Sensitive Networking)技術をベースに、第3~7層のCC-Link IE TSN独自プロトコルとイーサネットの標準プロトコルで構成されています。

出典:CC-Link IE TSN

CC-Link IE TSNのリモート局用ソフトウェア開発キット(SDK)

ソフトウェアプロトコルスタックとリファレンスマニュアルが収録されており、推奨環境は以下の構成。

  推奨環境
RTOS eForce社製「μC3」
マイコン STマイクロ社製「STM32F4」
統合開発環境 IAR社製「Embedded Workbench for ARM」

「CC-Link IE TSN」は「CC-Link IEフィールドネットワークBasic」のリモート局用サンプルコードと互換性があるAPIの為、「CC-Link IEフィールドネットワークBasic」対応製品を開発したお客様が容易に「CC-Link IE TSN」対応機器を開発する事ができます。

SDKの詳細はコチラ

CC-Link IE TSNのサポートベンダ

サポートベンダ 提供サービス
三菱電機株式会社 ライセンス
図研エルミック株式会社 ライセンス、SW開発
テセラテクノロジー株式会社 HW開発、SW開発
三菱電機エンジニアリング株式会社 HW開発

CC-Link IE TSNとμC3を組み合わせてできること

μC3は業界最大クラスのCPUサポートを誇ります。また、開発環境(EWARM)向けにOSプラグインを無償提供しています。

それらを活用し、ご希望プロセッサ上でCC-Link IE TSNを迅速かつ容易に実現できます。

資料

詳細をご希望の方は、下記よりプロダクトガイドをダウンロードしてください。

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ご不明な点がございましたら、下記よりお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ例
  • SDKの入手方法を教えて下さい
  • 詳しい話を聞かせて下さい
  • サポートベンダを紹介して下さい
  • μC3が未対応のプロセッサの場合、ポーティングはお願いできますか?

など

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